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初心者用語解説:今さら聞けない「クラウド」の意味をわかりやすく解説!

最終更新日:Sep 10, 2024

クラウドとは?というIT・デジタル用語における基本的な意味をわかりやすく例を挙げながら解説。SaaS・PaaS・IaaSの違いや、プライベートクラウド・パブリッククラウドの違い、クラウドのメリット・デメリットについて解説します。

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クラウドという言葉をよく聞いていても「なんとなくのイメージ」でしかわからない、そんな方も少なくないのではないでしょうか。

イノベーションの波に乗るため、あるいはビジネスの効率化、競争力の向上を目指して「クラウド」の導入を検討中の方も多いと思います。

この記事では、クラウドとは?という基本から、その魅力や導入時のポイント、そしておすすめのクラウドサービスまでわかりやすく解説します。

今後のビジネスのさらなる発展のために、さっそく確認していきましょう。

クラウドとは?概要と特徴

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はじめに、「クラウドとは?」という視点で、今更聞けない基本的な部分を解説します。

クラウドとは?概要

クラウドとは、簡潔にいえば「ユーザーが物理的なインフラやソフトウェアを保有することなく、インターネットを通じて必要な時だけサービスを利用する手法」のことを指します。

たとえば、ユーザーが自らのパソコンやスマートフォンといった自分のデバイスにデータを保存するのではなく、オンライン上にあるクラウドストレージにデータを保管・共有する「オンラインストレージ」などが代表的な例といえるでしょう。

このようなクラウドサービスは、コストの削減やリソースの柔軟な管理などのメリットから、多岐にわたる分野で活用されています。

「クラウド」の正式名称は「クラウドコンピューティング」といい、その略称が「クラウド」です。そのクラウドを使用したサービス全体を「クラウドサービス」と呼びます。

クラウドが注目される背景

近年のクラウド技術の急速な普及の背景には、以下のような要因が考えられます。

高速なインターネット網の普及

グローバルに広がる高速インターネットの接続は、大量のデータをリアルタイムでやり取りすることを可能にしました。例えば、4Kや8Kの映像データをストリーミングするようなサービスも、この高速インターネットの普及によって実現しています。

その結果、クラウド上でも高速のインターネット接続が可能となり、さまざまな利用がされています。

ビジネススピードの変化

現代のビジネス環境は、変化のスピードが非常に速くなっています。新しいサービスやアイデアが日々生まれ、それにともないITリソースの要求も変わります。

クラウドは、そのような迅速な変化に柔軟に対応するための最適な解決策として注目が集まっているのです。

働き方の変化

リモートワークやテレワークの普及にともない、どこからでも仕事をするという新しい働き方が主流となりつつあります。

このような働き方をサポートするためには、データやアプリケーションへのアクセスがクラウドを通じておこなわれることが多いです。

AIとビッグデータの浸透

ビッグデータの解析やAIの計算には膨大なリソースが必要です。クラウドはこれらの技術に必要な計算能力を迅速に提供することができ、イノベーションを推進する役割を果たしています。

経済性

従来のオンプレミス(※)のデータセンターでは、使用しないリソースにもコストがかかっていましたが、クラウドは「Pay as you go」モデルを採用しているため、使用した分だけの料金を支払うことができ、コスト効率が大幅に向上しています。

これらの要因が組み合わさることで、クラウド技術は現代のビジネスや日常生活において欠かせない存在となっています。

※オンプレミス:自社や自分たちの団体などで、ハードウェアやソフトウェア自体を保有し運用まで行う形式

クラウドのサービス範囲とは

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クラウドには、下記のようなサービス範囲があります。

  • SaaS

  • PaaS

  • IaaS

それぞれの特徴を解説します。

SaaS

SaaSは「Software as a Service」の略称であり、アプリケーション機能をサービスとして提供する形態のクラウドです。

具体的には、ユーザーが物理的なソフトウェアを自身のデバイスにインストールすることなく、ブラウザを通じてアプリケーションを使用できるようにするサービスをいいます。

「Webメール」「クラウドストレージ」「CRM」「会計ソフト」など、個人からビジネス用途まで、さまざまな種類のソフトウェアがSaaSとして提供されており、知らないうちに使っていたという方も多いことでしょう。

クラウドを活用したSaaSにより、ユーザーは常に最新のソフトウェアバージョンを使用できたり、システムのメンテナンスやアップデートといった手間を省けたりと、クラウドが持つメリットを手軽に活用できます。

PaaS

PaaSは「Platform as a Service」の略称で、ソフトウェア開発のプラットフォームをサービスとして提供する形態のクラウドです。

PaaSを利用することで、開発者はソフトウェアを開発・実行するための基盤やツールを自ら用意することなく、必要なリソースにアクセスできます。

例えば、「データベース管理」「開発ツール」「オペレーティングシステム」などがPaaSの一部として提供されています。これにより、開発者はソフトウェアの基盤部分にリソースをかけることなく、アプリケーションのコードの作成や管理に集中できるようになるのです。

IaaS

IaaSは「Infrastructure as a Service」の略称で、システムの基盤となるインフラストラクチャーをサービスとして提供する形態のクラウドです。

「サーバー」「ストレージ」「ネットワーク」などのハードウェア資源が仮想化されて提供されるため、ユーザーは物理的な機器をもつことなく、必要なリソースをオンデマンドで利用できます。

IaaSはPaaSよりも自由度が高く、利用者が仮想マシンのOSやミドルウェアの選択、設定を自由におこなえることが特徴です。これにより、既存のアプリケーションをクラウドに移行したり、特定の技術要件に合わせたカスタマイズが可能になります。

クラウドのサービス分類とは

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クラウドには、サービスによって提供される範囲が異なります。ここでは、3つのサービス分類を紹介します。

パブリッククラウド

パブリッククラウドとは、広く一般のユーザーや企業に向けて提供されるクラウドサービスの形態を指します。

この形式のクラウドは、ユーザーに対して物理的なインフラストラクチャーの管理や運用の手間を取らせず、インターネット経由でリソースやサービスをオンデマンドで提供可能です。

コスト効率が高く、必要なときに必要な分だけのリソースを利用することができるため、多くの企業や個人に選ばれています。特に、スタートアップや中小企業など、初期投資を抑えたい場合に有効です。

プライベートクラウド

プライベートクラウドは、特定の組織や企業の内部利用のみを目的としたクラウド環境です。

外部からのアクセスが制限され、高度なセキュリティやプライバシーが確保されています。

プライベートクラウドのメリットとして、独自のニーズや要件に合わせたカスタマイズが容易であり、データの取り扱いやコンプライアンスに関する厳しい要件をもつ組織にとっては魅力的な選択肢となります。また、リソースの利用や管理が一元化されるため、効率的な運用が可能です。

ハイブリッドクラウド

ハイブリッドクラウドは、パブリッククラウドとプライベートクラウドの両方の特性をもつクラウドサービスの形態を指します。

この形態のクラウドを採用することで、各クラウドの利点を最大限に活用可能です。

例えば、日常の業務データはプライベートクラウドで安全に管理しつつ、突発的な大量のデータ処理や特定のプロジェクトでのリソース拡張をパブリッククラウドで対応することもできます。このように、ハイブリッドクラウドは柔軟性とセキュリティを同時に求める組織にとって、最適なクラウド環境を実現するための選択肢となります。

クラウドのメリット

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クラウドのメリットとしては、主に下記の点があげられます。

  • コスト削減

  • リモートワークの推進

  • 運用負荷の軽減

  • 柔軟性とスケーラビリティ

  • ビジネススピードの向上

それぞれのメリットを解説します。

コスト削減

クラウドはオンプレミスの環境と比較して、多くの経済的な利点を提供します。

オンプレミスのシステムでは、サーバーやデータセンター、ネットワーク機器などの高価なハードウェアの初期投資が必要です。さらに、これらのハードウェアは時間とともに劣化し更新やメンテナンスが必要となるため、継続的なコストが発生します。

対照的に、クラウドサービスではハードウェアの購入やメンテナンスの心配はなく、実際に利用した分だけの費用を支払うモデルが主流です。

これにより、企業は大きな初期投資を回避しながら、オペレーションのコストを効率的に管理することが可能になります。

リモートワークの推進

近年、リモートワークやテレワークの需要が増加しています。クラウドは、場所に縛られずにデータやアプリケーションにアクセスできる環境を提供します。

オンプレミスの環境では、基本的に企業のネットワークやシステムに安全にアクセスするための特別なVPN設定やセキュリティ対策が必要です。

しかし、クラウドサービスはインターネット接続があればどこからでも安全にアクセスできる構造になっています。このアクセスの容易さは、ビジネスの継続性を確保し、従業員の柔軟な働き方をサポートすることでしょう。

運用負荷の軽減

オンプレミスの環境では、サーバの故障、セキュリティのアップデート、ソフトウェアのパッチ適用など、継続的な管理とメンテナンスが必須です。

これに対して、SaaSやPaaSなどのクラウドサービスを利用すれば、システムの運用と管理はクラウドサービスの事業者が専門的に担ってくれます。

そのため、企業側のITチームはシステムの監視やメンテナンスといった汎用的な業務から解放され、その会社にとって必要不可欠な開発や価値ある業務に集中できるようになるなど、企業の運用負荷が大幅に軽減されるのです。

ただし、提供するサービス形態によっては、クラウドでもアップデートなどの対応を自社で実施しなければならないケースもあるため、対応範囲など事前に確認することが大切です。

柔軟性とスケーラビリティ

オンプレミスのインフラストラクチャは、一度設定されると変更が難しいことが多いです。例えば、メモリやディスクの増設をするときには、一度サーバーを停止し、物理的な対応が必要となります。

しかし、クラウドには柔軟性があり、コンソール上から簡単にスケールアップが可能です。そのため、突然のトラフィックの増加や計算リソースの追加要求にも、迅速に対応できます。

これにより、企業は市場の変化に迅速に適応し、競争力を維持できるでしょう。

ビジネススピードの向上

クラウドの採用により、新しいプロジェクトの開始やアプリケーションのデプロイ、データ分析などのタスクが大幅に高速化されます。

オンプレミス環境では、新しいハードウェアの導入や設定に時間がかかることが多いのに対して、クラウド環境ではリソースを即座に利用可能です。

迅速な対応能力により、ビジネスのアイデアや変更要求をすばやく実現することができ、市場の変化や顧客のニーズに迅速に応えることができるでしょう。

クラウドのデメリット

クラウドには、メリットだけではなくデメリットも存在します。デメリットとしては、主に下記のことがあげられます。

  • カスタマイズが限定される場合がある

  • クラウドリソースの障害影響を受ける

  • 社内だけに閉じた構成ができない

カスタマイズが限定される場合がある

オンプレミスの環境においては、ハードウェアからソフトウェアに至るまでのすべての要素を企業が自由に選択し、カスタマイズが可能です。これにより、企業独自のビジネスニーズや要件に合わせたシステム構築ができます。

しかし、クラウドサービスの場合、多くのプロバイダが標準的な環境やサービスを提供しているため、オンプレミスのような高度なカスタマイズが難しいことがあります。

特定のアプリケーションやツールの使用を強制される場合や、独自の設定や拡張が制限される場合も考えられるため、特定の業界やビジネスモデルに合わせた特殊な要件がある企業にとってはデメリットとなる可能性があります。

社内の制限や要件などと、クラウドサービスの対応範囲を事前にすり合わせ、十分に検討しましょう。

クラウドリソースの障害影響を受ける

オンプレミス環境の場合、企業内でシステムの運用・管理をおこなっているため、他の企業の障害や影響を受けることは基本的にありません。

しかし、クラウドサービスを利用する場合、同じクラウドプロバイダを利用する他の顧客が遭遇する大規模な障害や問題が、自社にも影響を及ぼす可能性があります。

例えば、ある企業が過度なリソースを消費してしまうと、同じプロバイダを共有する他の企業のパフォーマンスに影響を及ぼすことがまれにあるのです。

また、発生件数は少ないものの、クラウドプロバイダ自体に障害が発生した場合、多くの顧客が同時に影響を受けるリスクもゼロとはいえません。クラウドを導入した際も、万が一に備えたBCPなどの準備は必要といえるでしょう。

参考:BCP(事業継続計画)とは?_中小企業庁

社内だけに閉じた構成ができない

オンプレミス環境では、物理的に企業の内部にあるハードウェアとネットワークを使用して、システムやデータを完全に閉じ込めることが可能です。これにより、セキュリティ上のリスクを最小限に抑えることができるとともに、厳格なデータプライバシーや規制の要件にも対応できます。

クラウドサービスの場合、物理的なリソースはクラウドプロバイダが管理しているため、完全に社内だけに閉じた環境を構築することは難しいです。

特にパブリッククラウドの場合、多くの企業が共有するリソース上でサービスが提供されているため、独自のセキュリティポリシーや規制を適用することが制限される可能性があります。

高度なセキュリティ要件をもつ企業や業界の場合は、各クラウドサービスの要件などを確認し自社の要件定義にあったサービスを検討しましょう。

クラウドを利用するなら「Alibaba Cloud」

近年、クラウドサービスはその手軽さとコスト効率、柔軟性が注目されており、多くの選択肢の中から最適なサービスを選ぶことが重要となっています。その中で、特に注目されるクラウドサービスプロバイダとして「Alibaba Cloud(アリババ クラウド)があげられます。

Alibaba Cloudの概要

Alibaba Cloudは、アジア最大級のEコマースプラットフォームであるAlibaba Groupが提供するクラウドサービスです。

2009年のサービス開始以来、高い技術力とアジアにおける豊富なデータセンターネットワークをもつことから、世界の多くの企業や組織に利用されています。

サービス提供地域も多岐にわたり、世界中のビジネスニーズに応えるインフラを持っています。

Alibaba Cloudのおすすめポイント

Alibaba Cloudのおすすめポイントとしては、以下の点があげられます。

アジア圏に強い

アジアを中心に、多くのデータセンターとネットワークをもつAlibaba Cloudは、アジア市場へのエントリーやビジネス拡大を考える企業にとって、高速かつ安定したサービスを提供します。

また、アジア圏における独自のビジネス環境や規制への対応も得意としています。

アリババ クラウドのセキュリティとプライバシーのコンプライアンス

コスト効率

多くのクラウドサービスでは、オンプレミスと比較してコスト削減のメリットがありますが、Alibaba Cloudもまた、その手頃な価格設定と柔軟な課金モデルで、スタートアップから大企業までの幅広いニーズに応えることができます。

アリババ クラウドの料金について

リッチなサービスラインナップ

SaaSからIaaS、PaaSまで、幅広いクラウドサービスを提供しているため、特定の目的やビジネスモデルに合わせて、最適なサービスを選定できるのも特徴です。

アリババ クラウドのElastic Compute Service

アリババ クラウドのAuto Scaling

セキュリティとコンプライアンス

クラウドのデメリットとして挙げられるセキュリティの懸念にも、Alibaba Cloudは高度なセキュリティ技術とプロトコルで対応。多くの国際的なセキュリティ規格にも準拠しており、ビジネスの信頼性と安全性を確保できます。

アリババクラウドのセキュリティセンター

継続的な技術革新

Alibaba Cloudは、AIやIoT、ブロックチェーンなどの最先端技術の統合を積極的に進めています。これにより、最新の技術トレンドに即応したビジネス展開が可能となります。

総じて、Alibaba Cloudは、その豊富なサービスラインナップと高い技術力、アジア市場における経験とネットワークを活かして、多様なビジネスニーズに対応するクラウドサービスを提供しています。

オンプレミス環境の制約から脱却し、柔軟で効率的なビジネス展開を目指す企業や組織にとって、Alibaba Cloudは強力なパートナーとなるでしょう。

アリババ クラウドのPlatform for AI

アリババ クラウドのIoT Platform

クラウドを導入して利便性を高めよう!

この記事では、クラウドの概要やクラウド技術の革新によるメリット、デメリットを解説しました。

クラウドを導入する際には、メリットではなく、注意点やデメリットも存在します。これらの要点をしっかりと把握し、社内での充分な議論を経て、最適なクラウド戦略を策定しましょう。