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CDN:監視および使用状況分析機能や使用統計機能を使用して得られるトラフィック量が、ログに記録されるトラフィック量と異なるのはなぜですか?

最終更新日:Feb 01, 2024

このトピックでは、CDN が提供する監視および使用状況分析機能または使用統計機能を使用して得られるトラフィック量が、ログに記録されるトラフィック量と異なる理由について説明します。

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CDN コンソールの監視および使用状況分析機能や使用統計機能を使用して得られる、または API 操作を呼び出して得られるトラフィック量が、ログに記録されるトラフィック量と異なるのはなぜですか? ほとんどの場合、ログに記録されるトラフィック量は、監視および使用状況分析機能や使用統計機能を使用して得られるトラフィック量よりも少なくなります。

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ログに記録されるトラフィック量 (ログのレスポンスサイズフィールドに記録される) には、アプリケーション層で収集されたトラフィック量のみが含まれます。 ネットワーク層での実際のネットワークトラフィックの量は、アプリケーション層で収集されるトラフィックより 7% から 15% 多くなります。 ネットワーク層のトラフィックとアプリケーション層のトラフィックの差異には、次の項目が含まれます。
  • TCP および IP パケットヘッダーの挿入

    データ送信の前に、アプリケーション層のトラフィックは、トランスポート層で TCP プロトコルを使用して TCP パケットにカプセル化され、さらにネットワーク層で IP プロトコルを使用して IP パケットにカプセル化される必要があります。 IP パケットの最大サイズは 1,500 バイトであり、その内、TCP プロトコルヘッダーと IP プロトコルヘッダーがそれぞれ 20 バイトを占めます。 ヘッダーが消費するトラフィックは、アプリケーション層では収集されません。 したがって、40 バイトはログに記録されません。 ヘッダーが消費するトラフィックは、ログに記録されるトラフィックの少なくとも 2.74% (40/(1,500-40)) を占めます。 アプリケーション層のデータが小さいほど、この割合は大きくなります。 ほとんどの場合、この割合は約 3% です。

  • TCP パケットの再送信

    インターネット上の複雑なネットワーク状況のために、ネットワーク輻輳やデバイス障害が発生した場合に、約 3% から 10% のパケットが失われます。 失われたパケットの再送信は、OS カーネルのプロトコルスタックによって処理されるため、アプリケーション層でログに記録できません。 TCP パケットの再送信もトラフィックを消費します。

上記の追加トラフィック消費項目のために、実際のトラフィック量は、従来、ログのレスポンスサイズフィールドに記録されたトラフィック量と、追加トラフィックの 7% から 15% の合計になります。 請求書は、実際のトラフィック量に基づいて生成されます。 CDN では、実際のトラフィック量に追加トラフィックの 10% しか含まれていません。 したがって、実際のトラフィック量 (ログのレスポンスサイズフィールドに記録されたトラフィック量の 1.1 倍) に対して課金されます。